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2023-07-01

烏克蘭戰爭是俄羅斯的勝利?

【雙魚之論】英文拷到 G / D 找中文翻譯
池上彰是日本有名的媒體人,Emmanuel Todd的言論則只能說是:獨立思考,但有一偏。
Todd
說俄羅斯會贏:烏克蘭戰爭最終使世界以各種方式分裂而多樣化,意味著俄羅斯的全球戰略將獲得成功。這等於說一種非常哲學性的講法:學習敵人的方式獲勝,本身已變成敵人的樣子,於是,自己的勝利是敵人的勝利。
至於,英美進入衰敗的螺旋,必定會衰敗等:和我們的常識相差太遠。因為,最具有創造力與技術力的,仍然是自由世界。
根據WIKITodd「曾就讀於聖日耳曼昂萊國際中學,是該校的共產主義青年團成員。」與「1976 年,Todd25 歲時根據嬰兒死亡率上升等指標預測了蘇聯的解體:蘇聯勢力範圍的分解)」可能說明了很多事情,或禁錮了自己的思考?

ウクライナ戦争の裏で進む「アメリカの危機」 池上彰「結果的にロシアの世界戦略が成功しつつあるのかも」烏克蘭戰爭背後的“美國危機”進展池上晃“俄羅斯的全球戰略可能因此取得成功”    AERA 20230630 / Taimocracy翻譯

 1年以上たった現在でも激しい戦闘が続く、ウクライナ戦争。すでに世界情勢に多大な影響を与えているが、その行く末はどうなるのか。対外的な戦争を行っている状況で、各国とも内政に問題を抱えている。特に注意しておきたいのがアメリカ国内の分断だ。フランスの歴史人口学者であるエマニュエル・トッド氏とジャーナリストの池上彰氏が対談。『問題はロシアより、むしろアメリカだ 第三次世界大戦に突入した世界』(朝日新書)より一部を抜粋、再編集し、紹介する。  一年多過去了,烏克蘭戰爭依然激烈。它已經對世界局勢產生了很大的影響,但未來會發生什麼?在對外戰爭的情況下,各國都存在內政問題。尤其令人擔憂的是美國內部的分裂。法國歷史人口學家Emmanuel Todd和記者池上彰的談話。《問題不在於俄羅斯,而在於美國。世界陷入第三次世界大戰》(朝日新書)的摘錄、重新編輯和介紹。

池上彰 この先、この戦争はどうなっていくのか。ウクライナとしてはロシアを国内から追い出すまでは戦争を続ける。一方で、プーチン大統領にしてみれば、ドネツクやルハンスクなどウクライナ4州をロシア領として「併合」した以上、そこから撤退することはできない。 首先,未來這場戰爭會發生什麼?烏克蘭將繼續戰爭,直到俄羅斯被趕出該國。另一方面,普丁總統無法從包括頓涅茨克和盧甘斯克在內的烏克蘭四個省份撤軍,因為他已將這些省份「吞併」為俄羅斯領土
 アメリカも、この戦争から抜け出すことは難しい。ヨーロッパ諸国もロシアへの経済制裁をした結果、天然ガスが入ってこないなどさまざまな経済的打撃を受けている。 美國將很難擺脫這場戰爭。由於對俄羅斯實施經濟制裁,歐洲國家也遭受了各種經濟打擊,例如天然氣供應不足。
 結局、この戦争に勝者はいない。延々と、みんなが負ける負け戦が続く、そんな未来が来るのではないでしょうか。 結果,這場戰爭沒有贏家。我相信未來將會到來,每個人都會在一場失敗的戰鬥中繼續失敗

Todd この戦争が始まったとき、私は地政学の本を書き始めていました。そのとき世界は中国対アメリカという構図で見ることができると考えていました。しかし、アメリカの生産力がひじょうに弱まっていることや、中国も出生率がひじょうに低下していることから、その構図で世界を見るのは正しくないことに気づきました。 當這場戰爭開始時,我開始寫我的地緣政治書。當時我覺得世界可以從中國和美國的角度來看。但由於美國的生產力如此低下,中國的出生率如此之低,我意識到這樣看世界是不對的。
 私は焦点をロシアに移していきました。すると、ロシアは保守的ではありますが、たとえば乳幼児死亡率がいまはアメリカを下回るなど、社会としてある程度安定した国であることが見えてきました。 我將注意力轉移到了俄羅斯,並發現儘管它具有保守傾向,但在社會層面上,它是一個相對穩定的國家例如,乳幼兒死亡率目前低於美國。
 ただ、人口は減少傾向にあり、ロシア的な帝国主義を世界に広めていくほどの勢力ではないことにも気づきました。そして中国も同様に出生率が低下しているので、これらの国がこの世界システムのなかで問題なのではないということに気づいたんですね。 然而,我也意識到俄羅斯人口正在減少,其力量還不足以將俄羅斯帝國主義傳播到世界各地。中國也正面臨出生率下降的情況,這些國家在全球體系中可能存在問題。
 一方、ヨーロッパは、混乱しつつも、社会的にはまあまあ安定しているといったような姿に見えてきました。 另一方面,歐洲雖然處於動蕩之中,但社會似乎很穩定。
 そして、イギリスが危機的な状況にあるということから、アメリカの問題にも向き合うことになったんです。 由於英國處境危急,我也不得不面對美國的問題。
 世界のシステムを考えていくうえで、どの国が問題なのか。世界が不安定化していくその中心にあり、世界がこれから先に向き合わないといけないのはアングロサクソン圏、とくにアメリカの「後退のスパイラル」なのだということに気づいたんです。問題はロシアでも中国でもなく、アメリカなのです。 考慮世界體系時哪個國家有問題?在世界不穩定的中心,我意識到世界未來必須面對的是處於「倒退螺旋」中的盎格魯-撒克遜集團,特別是美國。問題既不是俄羅斯,也不是中國,而是美國。

 私はいま、よくこう言います。いまの人類が直面している問題は二つある。地球温暖化と、アメリカだと。 我現在經常這麼說。今天人類面臨兩個問題。全球變暖和美國。
 この戦争がどういう形で終わるのか、はたして終わりがあるのかわかりません。その理由としては、不確実性ですね。 我不知道這場戰爭將如何結束,也不知道它是否會結束。原因是不確定性。
 ロシアやアメリカの軍需生産力というのが不確実ななかで、どう終わるのかということは、なかなか見えづらいということはあります。 在俄羅斯和美國的軍事生產能力存在不確定性的情況下,很難想像這將如何結束。
 ただ、さまざまな終わり方の可能性を考えていくと、アメリカ社会が貧困化などの問題で後退のスパイラルにますます入り込んでいくことによる「アメリカの崩壊」もあり得るのではないかと考えています。 然而,當我思考各種結局的可能性時,我認為隨著美國社會因貧困等問題進一步陷入衰退的螺旋,「美國崩潰」也有可能發生。
 フランスのジャーナリストは恐らくロシアのほうが50%くらいの確率で崩壊すると見ているでしょう。でも、私は5%ほどではありますが、アメリカが崩壊することもあると見ています。 一位法國記者可能認為俄羅斯崩潰的可能性為 50%我認為即使是5%左右,美國有可能崩潰
 そして、イギリスもおそらくこれから後退し、崩壊を迎えるのではないかと。その可能性があるというふうに思います。 而英國恐怕從現在起就要撤退、崩潰了。我認為這是可能的。

池上 実は一番の危機は、アメリカの危機ではないのか。みんなロシアが危機だ危機だと、日本ではいろんな人が言っているんですけど、実はアメリカが大変な危機的な状況なんだということですね。 最大的危機其實不正是美國的危機嗎?日本很多人都在說俄羅斯陷入危機,但實際上美國的處境非常危急。
 確かに、アメリカ国内での分断ということは、明らかに進んでいるように見えます。 確實,美國內部的分裂似乎正在明顯進展。
 共和党自身の内部が分裂をしてしまって、下院の議長が15回も投票しなければ決まらないような状態になっているときに、トランプさんが「選挙に出るんだ」と言ってしゃしゃり出てくる。だけど、共和党のなかでも、そのトランプさんについていくという人ばかりではない。 共和黨內部正面臨分裂,眾議院議長選舉需要進行多達15次的投票才能確定,此時川普先生卻輕描淡寫地表示「我要參選」。然而,並非所有共和黨內的人都支持川普。
 一方で、じゃあバイデン大統領は大丈夫なのかというと、機密文書の問題も出てきたり、高齢であったりということで、本当にアメリカ自身が迷走している。そういうような、アメリカ自身が危機的な状況にあるんだっていうことを、あらためて考えなければいけないということだろうと思いますね。 一方面,如果問到拜登總統是否健康,我們可以看到一些問題浮出檯面,如涉及機密文件的問題以及他的高齡等。這些情況使得我們不得不重新思考美國本身是否陷入迷失之中。這表明美國本身處於危機狀態,我認為我們需要再次思考這一點。
 そして、実はロシアがこの戦争の前から、とにかく世界においてアメリカが唯一の大国であってはいけない、多様な世界でなければいけないと言っていたんです。今回のウクライナ戦争をきっかけに、結果的に世界がさまざまに分断し、多様になっていくということになると、それって、ロシアの世界戦略が成功するということになってしまうかもしれませんよね。 事實上,甚至在戰前,俄羅斯就表示美國不應該成為世界上唯一的超級大國,世界應該是多元化的。如果烏克蘭戰爭最終使世界以各種方式分裂並使其多樣化,則可能意味著俄羅斯的全球戰略將獲得成功
 ウクライナでは大変な苦戦をしている。つい私たちはそこだけを見てしまうんだけど、もっと広い、長いスパンで見ると、実はロシアの世界戦略が成功しつつあるのかもしれないということですね。 烏克蘭正經歷著一段艱難的時期。我們傾向於只看這一點,但如果我們從更廣泛、更長的跨度來看,俄羅斯的全球戰略實際上可能正在成功。

トッド ただ、この分断した世界というものが、不安定な世界だ、とも限らないんですね。 然而,這個分裂的世界並不一定是一個不穩定的世界。
 分断した世界が不安定だと言い切ってしまうのは、間違いだというふうに思います。人口的にそこでは停滞した世界があって、でもある程度、平和的で安定した社会があるんじゃないかと、私は想像するんですね。 我認為,說「分裂的世界不穩定」的看法是錯誤的。就人口而言,那裡是一個停滯的世界,但我想像在某種程度上有一個和平穩定的社會。
 一方で、たとえばアメリカが1国の覇権国家として存在し続けるといった世界のほうがむしろ危うくて、不安定化を招くのではないかというふうに私は思います。分断した世界というものは、不安定ではない可能性もあるわけです。 另一方面,我認為美國繼續作為單一霸權國家存在的世界是相當危險的,可能會導致不穩定。一個分裂的世界可能並非不穩定。

池上 なるほど。メディアが一方的に伝えているなかで、「ちょっと待てよ」「いやいや、問われているのは実はアメリカなんだ」という、オルタナティブな、多様なものの見方も提示しつつ、冷静な視点でこの戦争を見ていかなければいけないのかなということを、トッドさんから教わっている気がしています。 原來如此。雖然媒體在片面報導,但他卻提出了「等一下」和「不,實際上該受到質疑的是美國」等另類和多樣化的觀點。
 ところで、では、この戦争はどういう形で終わるんでしょうか。とてもこの戦争の終わり方が私は見えないんですけど、どういう形で広がるのか、あるいは終わるとすればこういう形だという点については、どのようにお考えですか。 實際上,對於這場戰爭的結局,很難確定其具體形式。我無法清楚看到這場戰爭的結束方式,以及它將如何發展或可能以何種方式結束。對於這一點,我認為很難做出確切的判斷。

Todd そうですね……。この戦争は「終わらない」というふうに思います。 嗯,我相信這場戰爭不會結束。

池上 私は、このウクライナ戦争はこの先10年は続く「10年戦争」になると言っています。 我是想烏克蘭戰爭將是一場持續10年的「10年戰爭」

Todd 私は5年だと思いますね。人口動態で見ると、ロシアの人口が最も減り始めるのが5年後であること、また第1次世界大戦、第2次世界大戦ともに5年ほどで終わったということもあります。 我想是5年。從人口結構來看,俄羅斯人口將在五年後開始下降最多一戰和二戰都在五年左右結束

池上 おそらく私が推測するに、プーチン大統領の頭のなかは第2次世界大戦中の19416月から455月にかけて戦った「独ソ戦」があると思います。 我的猜測是,在普丁總統的腦海中,19416月至19455月期間發生的二戰期間德國和蘇聯之間的戰鬥可能就在他的腦海中。

 このとき、ドイツの侵略を受けてまさに現在のウクライナの土地で大戦車戦が展開され、4年かかってドイツを追い出した。だから、少なくとも4年ぐらいは続くだろう、くらいのことはプーチン大統領は考えているのではないかなと思っています。 此時,德國入侵後,一場大型坦克戰在今天的烏克蘭土地上展開,四年後將德國人趕了出去。因此,我相信普丁總統認為這種情況至少會持續四年
 だから、少なくともあと3年間くらいは、やはり私たちも残念ながら、覚悟しなければいけないのかもしれないですね。 因此,不幸的是,我們可能必須至少為未來三年做好準備。
 それで結果的に、どこにも勝者がいないという戦争がいま展開されているんだということを、これも残念ながら私たちは認識しなければいけないのかなと思っています。 不幸的是,我認為我們必須認識到,目前正在發生一場沒有贏家的戰爭
 それとも、この戦争が終わったとき、たとえば中国、インド、サウジアラビアといった国が勝者として生き残っているという可能性も考えられるでしょうか。 或者,當這場戰爭結束後,中國、印度和沙烏地阿拉伯等國家是否有可能作為勝利者生存下來?

Todd そうですね。たとえば二つの国の勢力が対立すると、その後にはその周りにいた国が台頭してくる、ということは歴史のなかでもありました。 是的。例如,歷史表明,當兩個國家發生衝突時,周邊國家就會崛起
 1次世界大戦もヨーロッパのなかで対立が起き、ヨーロッパは自殺するような形で崩れていきました。一方で、対立のなかからアメリカの覇権というものが生まれましたよね。 第一次世界大戰也引發了歐洲的衝突,歐洲以自殺式的方式崩潰另一方面,美國的霸權是在對抗中誕生的
 その意味で、池上さんのおっしゃったような国々が勝者のような形になることはあり得ると思います。ただ、それらの国は世界の覇権を取るほどではありません。 從這個意義上說,我認為池上先生您提到的國家有可能成為贏家。然而,這些國家還不足以稱霸世界
 インドという国は、確かに人口が多いんですけれども、ひじょうに多様な国で、またムスリムの人口も多いなど多宗教で本当に不確実なので、ちょっとわからないというところがあるんですけれども、そこまで世界を支配するほどの勢力ではまだない。サウジアラビアなんかもそこまででもないですね。 印度當然是一個人口眾多的國家,但它也是一個穆斯林人口眾多、非常多元化的國家。它是不確定的,所以我不知道,但它還不是一個可以主宰世界的力量。沙烏地阿拉伯的情況也還不是。
 むしろ、ロシアが勝者になる可能性があるんです。この戦争は単なる軍事的な衝突ではなく、実は価値観の戦争でもあります。西側の国は、アングロサクソン的な自由と民主主義が普遍的で正しいと考えています。一方のロシアは権威主義でありつつも、あらゆる文明や国家の特殊性を尊重するという考えが正しいと考えています。そして中国、インド、中東やアフリカなど、このロシアの価値観のほうに共感する国は意外に多いのです。 相反,俄羅斯可能成為贏家。這場戰爭不僅僅是一場軍事衝突,更是一場價值觀之戰。西方國家認為盎格魯撒克遜的自由和民主是普遍和公正的。另一方面,俄羅斯認為尊重所有文明和民族特性的想法是正確的,儘管它是獨裁的。令人驚訝的是,有很多國家,比如中國、印度、中東和非洲,都同情俄羅斯的這種價值觀

●エマニュエル・トッド(Emmanuel Todd 歴史人口学者・家族人類学者。1951年、フランス生まれ。家族構成や人口動態などのデータで社会を分析し、ソ連崩壊などを予見。主な著書に『我々はどこから来て、今どこにいるのか?』(文芸春秋)『第三次世界大戦はもう始まっている』(文春新書)など 伊曼紐爾·托德(Emmanuel Todd 歷史人口學家和家庭人類學家。1951年出生於法國。使用家庭構成和人口統計等數據分析社會,並預測蘇聯的崩潰。他最著名的書是《我們從哪裡來》和《我們現在在哪裡?》(文藝春樹)、“第三次世界大戰已經開始”(文春新書)

●池上 彰(いけがみ・あきら) ジャーナリスト。1950年、長野県生まれ。NHKの記者やキャスターを経て、フリーに。名城大学教授、東京工業大学特命教授。主な著書に『世界史を変えたスパイたち』(日経BP)『第三次世界大戦 日本はこうなる』(SB新書)など池上彰記者。1950年出生於長野縣。在擔任 NHK 記者和新聞播音員後,成為一名自由職業者。名城大學教授、東京工業大學特聘教授。他的主要著作包括《改變世界歷史的間諜》(Nikkei BP)和《第三次世界大戰:日本發生了什麼》(SB Shinsho


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