【Comment】
駐日聯合國軍後勤司令部司令,澳洲空軍上校 Adams
Williams
朝鮮国連軍後方司令官 インタビュー
横田基地に翻る国連旗
米軍横田基地(東京都)に掲げられている国連旗は日本に朝鮮戦争の国連軍後方司令部が存在し、戦争が終結していないことの証しだ。戦時には国連軍地位協定に基づき国連軍の艦船と航空機が在日米軍基地に集結し、補給拠点となる。横田基地にある後方司令部のアダム・ウィリアムス司令官=オーストラリア空軍大佐=にインタビューした。
(聞き手:時事通信社 不動尚史)
◇ ◇ ◇
―国連軍後方司令部の任務は。
休戦時も国連参加国が日本や朝鮮半島にアクセスできる能力を維持する。派遣国の間で装備が全て共通しているわけでもなく、全ての国連軍地位協定締結国が在日米軍基地に部隊を送った経験があるわけでもないからだ。
―国連軍が在日米軍基地を使用できる根拠となっている国連軍地位協定はどういう役割を果たしているのか。
地位協定は日本と派遣国による朝鮮戦争の平和的解決を目的にした地域の平和と安全への継続的な関与を象徴するものだ。後方司令部とともに抑止力としての機能を果たしている。
平和的な解決望む
―日々の仕事は。
国連軍の航空機や艦船の在日米軍基地の使用に当たっては詳細な計画とロジ、国連軍地位協定についての理解が必要となる。調整先は在日米軍、日本政府、同協定締結国の在京各国大使館など多岐にわたる。締結国の大使館の駐在武官が朝鮮国連軍連絡将校を兼ねており、連絡を取っている。各国の大使に後方司令部の役割と地位協定の重要性を説明することもある。航空機や艦船が日本を経由する際には適切に日本政府に通知している。
―後方司令部の体制は。
私のほかに、カナダ軍出身の副司令官、米軍出身の下士官らの計4人。休戦が破棄されれば 増加する国連軍の出入りに対処するため、増員される。
―現在の朝鮮半島情勢をどう見ているか。
状況は急激に変化しているが、外交努力は機能している。平和的な解決を望んでいる。米朝首脳会談についてはコメントする立場にない。
―休戦時も国連軍が在日米軍基地を使用しているが。
派遣国は日本に入る際に必要なプロセスと手続きを熟知するとともに、地域の平和と安全に関与していることを顕示できる。
被災地支援で接点も
―北朝鮮の制裁逃れを目的にした密輸行為「瀬取り」の監視にも在日米軍基地を拠点に国連軍の参加国が関与していることについては。
「瀬取り」監視のオペレーションは米太平洋軍の下で実施されている。北朝鮮との外交交渉に資するものだ。
―豪軍ではどのような任務についていましたか。
C17輸送機のパイロットを経て2008年にアフガニスタンやイラクに派遣された豪軍機の作戦指揮官などを務めた。(カタールにある米中央軍の)合同航空作戦センターに勤務したこともある。当時、われわれの司令部の近くにイラク復興支援活動で派遣されていた航空自衛隊員も活動しており、良き友人になった。その後、シンガポールの豪大使館にも勤務した。
―日本との接点は。
豪軍が米国から調達したC17輸送機に日本の防衛省が関心を持ち、性能を説明したことがある。東日本大震災の際、私がかつて所属していたC17輸送機の部隊が、東京電力福島第1原発の原子炉冷却作業を支援するために海水などをくみ上げる特殊ポンプをオーストラリアからシンガポールを経由して横田基地に緊急輸送した。古巣の部隊が貢献できたことを非常に名誉に思っている。
【アダム・ウィリアムス司令官の略歴】
豪陸軍兵士だった父親の勤務の関係でシンガポール生まれ。1990年に豪空軍に入隊し、輸送機の戦術飛行部隊を中心に勤務。2018年1月に国連軍後方司令部司令官に就任した。妻ローラさんとともに横田基地に赴任。45歳。
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