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2021-07-02

中国共産党 創立100年 習近平主席の演説 NHK 20210701

【縛雞之見】

要は習近平の演説の対象は自分の国民だ。

【詳しく】中国共産党 創立100 習近平主席の演説    NHK 20210701

中国共産党は、1921年の創立から今月で100年となり、1日午前、北京の天安門広場で大規模な祝賀式典を開きました。

習近平国家主席の演説の要旨です。

歴史的な進歩を実現

習国家主席は「われわれは党創立100年の目標である貧困問題を解決した。生産力が劣っていた状況から、経済規模で世界2位になるという歴史的な進歩を実現した」と述べ、実績を強調しました。
そのうえで「中国共産党がなければ中国の建国はなく、中華民族の偉大な復興も実現できない。歴史と人民は中国共産党を選択した」と述べ、一党支配の正統性をアピールしました。

「小康社会」は「全面的に実現」

習主席は演説で、共産党創立100年までの目標として掲げられてきたややゆとりのある社会「小康社会」について「全面的に実現した」と述べ、経済成長の成果を強調しました。
そのうえで「高い質の発展を推進して科学技術の自立自強を促進させる」と述べて、今後は成長の速度より質や効率性を重視する姿勢を示しました。
また「『一帯一路』の共同建設を推し進めることで、中国の発展を新たなチャンスとして世界に提供する」と述べ、中国が提唱する巨大経済圏構想、「一帯一路」を通じて経済的な影響力をさらに強めたい考えを示しました。

世界一流の軍隊を建設

「国防と軍隊の現代化を必ず加速しなければならない。国を強くするには軍隊を強くしなければならず、軍隊が強くなってこそ国を安全にできる。世界一流の軍隊を建設し、さらに強大な能力をもって国家の主権と安全、それに発展の利益を守る」と述べ、軍事力の増強をいっそう進める方針を示しました。

香港 長期的な繁栄を維持

去年、香港で反政府的な動きを取り締まる国家安全維持法が施行されたことに関連して「国家安全法制と執行メカニズムを着実に実行するとともに、社会全体の安定を守り、長期的な繁栄を維持しなければならない」と述べました。

台湾 統一は歴史的任務

「台湾問題を解決し、祖国の完全な統一を実現することは、中国共産党の揺らぐことのない歴史的な任務だ。いかなる台湾独立のたくらみも断固として打ち砕き、民族の復興と美しい未来をともに創造しよう」と述べました。

国際社会の批判受け入れない姿勢 強調

「われわれは人類の文明が生んだ有益な成果を積極的に学ぶし、善意の批判も歓迎するが、ごう慢な態度の説教は絶対に受け入れない」と述べました。
そして「いかなる外部勢力も私たちをいじめたり抑圧したりすることは絶対に許さない」と述べ、人権問題などを巡る国際社会の批判を受け入れないという姿勢を強調しました。

専門家「毛沢東 印象づけか」

中国の現代政治が専門の東京大学公共政策大学院の高原明生教授は、習主席の演説について「中国共産党と習主席個人の威信を高めることが大事な課題だったので、毛沢東と全く同じ服を着て視覚的に自分が毛沢東と並び立つ指導者だと印象づけようとしたのではないか。5年に1度開かれ、重要な人事が決められる党大会を来年に控え、ライバルをどう抑え込んで地位を維持し続けるかという時期になってくるので、習主席はそのためにも創立100年の機会を活用したのだろう」と分析しました。

そして「中国共産党は歴史を勉強させることで支配の正統性をアピールしているが、いまの国民はそれだけでは納得しない。そこで経済発展で貧困をなくしたと主張するとともに、ナショナリズムにも訴えている。ナショナリズムを強調した部分では、天安門広場を埋めた何万人もの聴衆がワーと喜び、人々の間で大変共感を呼ぶのだと思った」と述べました。
その一方で「演説はそれほど習主席を前面に出す感じではなかったと思う。これまでの政治運動や教育活動でアピールは十二分にしているので、同じ調子でやるとやりすぎになると少し抑えたのではないか。しかし、われわれが聞くとまだ激しい表現があり、いまの中国とわれわれの常識の間にずれが出ているのかもしれない」と指摘しました。
そのうえで高原教授は「『歴史をもってかがみとし、未来をひらく』ということばが今回のキーワードだが演説は成功の歴史ばかりでいかに共産党が偉大であるかというアピールに集中している。文化大革命や天安門事件など失敗の歴史もたくさんあるが、そこから学ぼうという姿勢を示すだけの余裕や自信はまだないと思った。基本的に自分たちが選挙で選ばれていないことに後ろめたさがあり、いつか政権が転覆されるのではないかという不安感を常に持っているのだろう。こういう機会を利用して宣伝を強く行うことが必要だと指導者たちは思っているのではないか」という見方を示しました。

中国共産党とは

中国共産党は、1949年の中華人民共和国の建国以降、一貫して中国を統治し、指導する存在とされています。憲法には第1条に「中国共産党の指導」という表現があり、共産党は政府機関や裁判所、軍隊などあらゆる組織に支部を設置し、その組織を指導する形で影響力を行使しています。
実は中国には、共産党以外にも政党がありますが、選挙で政権を争うわけではなく、共産党の指導のもと意見を述べるだけで、まさに一党支配が徹底されています。

党員数は

およそ9500万人の党員20216月時点)がいるとされています。中国は、人口およそ14億ですから、およそ15人に1人が党員という計算です。
この巨大組織で、党の方針を決めるのは「党中央」と呼ばれる「中央委員会」です。政府や軍、国有企業の幹部など、およそ200人のメンバーで構成され、1年に1度は集まって重要方針などを決定します。
この中央委員から選ばれた25人が、党の指導部である「政治局委員」、さらによりすぐられたトップ7が、最高指導部の「政治局常務委員」で日常的に重要政策を決定しています。
最高指導部の政治局常務委員には序列があり、1位が習近平国家主席、2位が李克強首相です。
欧米や日本では重要閣僚である外相の王毅氏は、中国共産党ではトップ25人の「政治局委員」ではなく、トップ200人にあたる「中央委員」の1人です。

習国家主席は2012年から共産党のトップに

習近平主席は、2012年に共産党のトップである総書記に就任します。
習主席は、国内では政治や経済をはじめ、あらゆる分野で共産党の指導を強化し、党や政府に批判的な意見は、言論統制などを通じて徹底して封じ込めるようになります。
国際的には、巨大経済圏構想「一帯一路」などを打ち出して、経済力もてこに影響力の拡大に力を入れ、東シナ海や南シナ海への海洋進出の動きも強まりました。

今後の課題

習主席は今世紀の中頃までに「社会主義現代化強国」をつくりあげるという目標を掲げ、アメリカを超える世界一の強国を目指す目標とも受け止められています。
「強国」ということばを繰り返し、最近では、新型コロナウイルスへの対応で世界に先駆けて感染を抑え込んだとして、共産党の指導の成果だと強調しています。
しかし、課題も山積しています。
国内を見れば、経済成長のスピードは年々減速傾向で、急速に進む少子高齢化は今後長期にわたって成長の足かせとなる可能性があり、貧富の格差も深刻です。
国際的には、アメリカとの対立は「新冷戦」とも呼ばれるほど激しくなり、新疆ウイグル自治区の人権問題や香港、台湾などへの対応をめぐって、国際社会の懸念も強まっています。
共産党創立100年に合わせて習近平指導部は、党の指導はすぐれていると大々的に宣伝していますが、今後のかじ取りは簡単ではなさそうです。

 

 


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